歯周病
(特に歯槽膿漏)


治療前


治療後

診断重度歯周病
初診時
の年齢
40代女性
治療内容①上顎前歯3本抜歯→12本仮歯ブリッジ、下顎前歯4本抜歯→8本仮歯ブリッジ、左下奥歯ブリッジかたどり
②左下奥歯にブリッジ装着、右下奥歯にインプラント埋入
【2ヶ月後】
③右上6番~左上6番→かたどり、右下4番~左4番→かたどり、右下6番・7番→かたどり
④右上6番~左上6番→ブリッジ装着、右下4番~左下4番→ブリッジ装着、右下6番・7番→銀歯装着
治療期間初診 2023年10月17日、終了 2023年12月28日、4回
治療総額総合計 291万5千円(消費税込)
治療の
メリット
準備中
治療の
リスク
出血、咬合違和感、インプラント周囲炎等

歯は歯肉に突き刺さっているように見えますが周囲には2mm程の溝(歯肉溝)があります。
歯肉の下では無数の繊維(靭帯)を介在して骨(歯槽骨)と密接に繋がっているため、歯は殆んど動きませんが歯槽骨が破壊され歯が揺れてくるのが歯周病(歯周炎)です。
(歯肉炎まで含めると)程度差はあるものの、我々の80%強(と言われている)が罹患する、通常30歳手前から顕れる遺伝性疾患であり、「たまたま」「歯磨きがいい加減だったから」「歳を取ったから」なるものではありません。
これには遺伝的要因が大きく関与しています。
口腔内常在菌の種類・構成比(細菌叢)も、その分泌物に対する防御能力も違っています。
口腔内常在菌と人は共生(持ちつもたれつの)関係にあり歯垢(細菌の家)の過剰な堆積によりバランスが崩れると歯肉炎が現われます。
歯肉炎は誰にでも起こり得ますが歯周病細菌を多く持っていたり、歯周病細菌の出す毒素に対する防御因子が無かったり、その働きが悪かったりする人では歯槽骨の破壊へと繋がります。
19世紀(1800年代)半ばになってやっと感染という概念が生まれたことを考えると、『医療の進化は日進月歩』と言えるのはここ百数十年のことで、歯科においてはこの数十年のことでしょう。
就寝前に歯を磨くことは今では常識ですが、私が小学校にあがった頃(日本においては)晩にハミガキする人など居りませんでした。なぜなら『虫歯は睡眠中に作られること』が分かり始めたのが1960年代だからです。
戦後の混乱から立ち直り食生活も豊かになり、砂糖の消費拡大に比例し虫歯で悩む人も増え、歯科医師は虫歯の治療に汲々としていました。当然歯科医療界全体が歯周病どころではなく、歯周病治療の基本的な考え方は、行けるところまで行ってダメなら抜きましょ、そして抜いた後は入れ歯です、ということで、歯周病に対し積極的な治療をすることもなく、歯周病は『見て見ぬふり』をされて来ました。健康保険に歯周病が導入されたのも1970年代ですから実態に追いついておりませんでした。あれから数十年の時を経て歯周病の地位は、確立されたと言ってもいいでしょう。
歯周炎に侵された歯を再び機能させるには、咬合に耐えられる歯槽骨があることに加え、骨破壊を食い止め歯列の再構築をはかり、これを維持管理して行くことが必要です。細菌叢を変えられない限り、歯周病に完治はありません。一連の治療が済んでも、手を抜くと徐々に進行して行きますから、日々の的確なブラッシングと歯科医院での定期的なメンテナンスとが肝心なのです。
しかし歯医者で「歯ブラシ頑張って」とか、「ブラッシングしっかりやってね」とハッパをかけられたことがあっても、果たしてどれくらいの方々が自ら歯ブラシ持ってブラッシング指導する歯科医に出会ったことがあるでしょうか。6㎜以上の歯周ポケットの深さを指摘され、歯周外科処置を経験したことがある方がどれくらいいるでしょうか。
そんな現実を目の当たりにすると未だに歯周病は『見て見ぬふり』をされているように私には見えてしまうのです。

根管治療


治療前


治療後

診断他院で治療を終えたばかりの右下の歯肉が腫れ来院。
原因は(4根のうちの)1根の根尖周囲に細菌を残したまま封鎖されてしまっているため、根尖端に膿が溜まり歯槽骨を破壊して歯肉を腫らしていました。
初診時
の年齢
準備中
治療内容歯肉切開すると同時に根管治療を始めました。
治療期間準備中
治療総額準備中
治療の
メリット
準備中
治療の
リスク
準備中

歯科医自ら「最も難しい治療」と認めるのが
根管治療(根の治療)です。
今では当たり前となった根管治療ですが大学で講義され始めたのは1965年前後ですから、一般に歯科医院で行われるようになったのは1970年代になってからです。
根管治療は大きく次の2つに分かれています。
①抜髄後根管治療 ②感染根管治療
何れも根尖周囲・根管内を無菌化し根管内に残存した有機組織を固定(乾屍、ミイラ化)し半普遍性材料で密閉して終了となります。
健康保険を使って根管治療を受けた場合には開始から終了までに2~3万(歯の種類による)の30%(一部負担金)の支払いで済みますが、治療の難しさに比べ評価が低いこともあって、夥しいほどの『やり直し』が多発しています。
2010年 東京医科歯科大学歯科保存学教室(須田英明教授)が発表した研究によると、『根管治療後50~70%が数年後に再発する』ということです。成功率を上げるため幾多の方法が試みられて来ましたがここ数年は『マイクロスコープ(顕微鏡)』が流行っています。歯科医の宣伝効果よろしく今では患者の方が「顕微鏡のない歯科医院ではちゃんと治療が出来ない」などと口にするようになっています。私自身使ってみてそれほど有効かなぁ…と言うのが正直なところです。無いよりはあった方がいいとは思いますが、『顕微鏡が無いから治療がいい加減』ということにはなりません。なぜなら予後不良の原因の多くは感染歯質の取り残し、細菌の滞留だからです。顕微鏡といえども倍率は20倍程までですから感染歯質、細菌が見えるわけではありません。 唾液の侵入を挙げる歯科医も多く居りますが、粘稠度の高い唾液が直径1㎜前後の根管内に入って行くとは私には到底思えません。
唯一助かるのは根管の位置と根管数の確認がし易いことですが、上手な歯科医であれば(神経・血管が走る)根管の見落としがそれほど多いとは思いません。根管を見つけるのは松茸を見つけるよりもずっと簡単です。
歯周外科処置にしても然りです。ミクロの世界を覗いているのではありません。25cm先に広がる1㎝四方の世界の中にある不良肉芽を取り除くだけのことです。顕微鏡は安いものでも200万、高いものだと1000万もしますから、これを備えている歯科医院は「持ってるぞぉ」「治療が上手いんだぞぉ」とアピールしたくなるわけです。
顕微鏡は健康保険でも加算点数が取れますし、保険外治療では自由診療費用を請求します。顕微鏡治療時間は相当長くなりますから、手間賃が高いということです。
治療結果の良し悪しは、『無菌状態にするために何をやったか』ではなく『無菌状態であることを確認したか』ということに帰結すると考えています。

インプラント


治療前


治療後

診断右下ブリッジに強度の動揺あり
初診時
の年齢
準備中
治療内容抜歯即時インプラント
上顎は総義歯、右下6番(10年前に埋入した)インプラントです。
右下5番~左下4番(一部ブリッジ)抜歯→インプラント3本埋入→(予め製作しておいた)仮歯装着→仮歯で現状回復し終了
治療期間準備中
治療総額準備中
治療の
メリット
準備中
治療の
リスク
準備中

治療前


治療後

診断ちょっと口を開くと上顎ブリッジが脱落する
初診時
の年齢
準備中
治療内容インプラント
ブリッジの複製仮歯を製作→歯槽骨の厚みがあるところを選んでインプラント→インプラント3本に仮歯を装着して終了
治療期間準備中
治療総額準備中
治療の
メリット
準備中
治療の
リスク
準備中

太古の昔から「歯を抜いたら代用品を植える」との考え方はあったもののうまくは行きませんでした。
今日の我々から見れば当たり前のことですが、
・細菌学の確立(19世紀末)
・適当な素材の開発(20世紀半ば)
という難問をクリアする必要がありました。
1952年チタンが骨と癒合することが発見されましたがインプラントが治療の選択肢として信頼出来るようになるには更に数十年の研究と試行錯誤が必要でした。加工方法・形態・設計に関しても幾多の変遷を経て20世紀末円筒形スクリュー型が基本形となりました。私は1998年にインプラント治療を始め、ブローネマルク、ストローマン、京セラなど数社のインプラントを総計8千本余りを手掛けて参りました。
インプラント治療成功のカギは、残存している骨量がどれくらいあるのかですが、骨量が少ない場合には事前処置を施した上で行いますので、現在では処置が不可能という方はほとんど居りません。

義歯(入れ歯)


治療前


治療後

診断『前歯部が気になる…』という患者様の要望を生かした上顎総義歯の製作
初診時
の年齢
準備中
治療内容上顎義歯の製作
治療期間準備中
治療総額準備中
治療の
メリット
準備中
治療の
リスク
準備中

ご存じの通り総義歯と部分義歯とがあります。治療の過程の中で暫定(一時)的に使用することはありますが、最終補綴処置としては極力避けるようにしています。
その理由は、
①違和感がある
②鉤歯(義歯を引っ掛ける歯)の動揺を生む
「歯を失っても入れ歯があるから問題なし」でしょうか?
口の中に『余計な物』が入っている感覚にはなかなか馴染めないものです。特に部分義歯では噛んだ力が鉤歯を引き抜く力として働き、鉤歯の寿命を短くすることが予測されますから、ブリッジやインプラントに利があるでしょう。

親知らず(抜歯条件)


治療前


治療後

診断右下の親知らず(水平埋伏歯)
初診時
の年齢
準備中
治療内容親知らずの抜歯処置
治療期間準備中
治療総額準備中
治療の
メリット
準備中
治療の
リスク
準備中

「“親知らず”だから抜きましょう」
ん? 違うでしょ!
抜くには相応の理由があって然るべきです。
噛み合っていないことに加え、下記の要件を満たす場合には抜歯となります。
①隣接する歯に悪影響を及ぼす可能性が高い
②歯冠周囲の腫れを繰り返す
③疼痛がある
④虫歯が大き過ぎる
⑤頬や歯肉を噛んでしまう
処置(麻酔・抜歯・縫合・止血)は、上顎で5分、下顎では15分ほどで終わります。
その他の歯に関しても、以下の場合には抜歯と考えられます。
❶歯根周囲骨破壊が進行している(歯根破折)
❷残存歯質が少な過ぎる(虫歯が大き過ぎる)
❸揺れが大きい(歯槽骨の破壊が著しい)
「炎症が大きい時に外科処置をすると炎症を広げてしまうので、先ず薬を飲んで貰い、炎症が無くなってから後日処置をします」
というのは基本的には正しいのですが、私は即日処置することにしています。
というのは「薬を飲んでも炎症が収まらない」と言って深夜に電話をして来る患者さんを、今までに何人もみてきたからです。

時間外・深夜診療

今ほど鎮痛剤が出廻ってなかった小学生の頃、子供相手の駄菓子屋の小倅だった私は『富山の薬売り』の置き薬『ケロリン』には何度も助けられました。あの時の痛みと薬が効くまで寄り添ってくれた母の優しさは、半世紀経った今でも忘れられません。
いついかなる時でも困っている患者に応えるという私の姿勢はこれが原点となっています。
多くの歯科医が時間外の急患に応じませんが、自分の患者くらいは自分で守れ!
って思いますけどねぇ…

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